大腸カメラの検査時間は実際どれくらい?〜準備から帰宅まで

大腸カメラの検査時間に関する不安を解消します
「大腸カメラの検査時間はどれくらいかかるのだろう」
このような疑問を持つ方は少なくありません。検査自体は15〜30分程度で終わりますが、準備や鎮静剤からの回復時間を含めると、実際には数時間の余裕を見ておく必要があります。
当クリニックでは、初めて大腸カメラを受ける方や、仕事の合間に検査を受けたい方のために、来院から帰宅までの流れを詳しくご説明しています。検査当日のスケジュールを把握することで、不安を軽減し、安心して検査に臨んでいただけます。
大腸カメラ検査の実際の所要時間

大腸カメラ検査の所要時間は、検査そのものだけでなく、前処置や回復時間を含めて考える必要があります。
カメラが入っている時間は10〜15分程度
実際にカメラが大腸内に入っている時間は、10〜15分程度です。
検査では、まず肛門から内視鏡を挿入し、大腸の一番奥まで進めます。この挿入には1〜5分程度かかります。その後、内視鏡を抜きながら大腸の粘膜をじっくりと観察していくため、6〜10分程度の時間を要します。
ポリープを切除する場合は、ポリープ1個につき追加で3〜5分程度かかります。腸の長さや形状には個人差があるため、短い方で10分、長い方で30分が目安となります。
前処置終了から診察終了まで60〜90分
トータルでの所要時間は、前処置終了から診察終了まで60〜90分程度です。
この時間には、検査着への着替え、点滴や鎮静剤の投与、検査本体、検査後の回復時間、そして医師による結果説明が含まれます。混雑時には、さらに30分程度かかることもあります。
検査前日から当日朝までの準備時間
大腸カメラ検査では、腸の中をきれいにする前処置が欠かせません。
検査3日前からの食事制限
検査の3日前から、消化の悪いものを避けた食事をとります。
海藻類、きのこ、繊維の多い野菜、キウイなど種のある果物、ゴマ、ピーナッツ、こんにゃくなどは避けてください。水分はいつもより多めにとるよう心がけましょう。コーヒーや紅茶の場合には、砂糖は入れて構いませんが、ミルクやレモンは入れないでください。
検査前日の過ごし方
前日は朝食から消化の良いものだけをとる必要があります。
レトルトのおかゆなどが便利です。夕食は夜7時までにとるのが望ましく、遅くとも夜9時までに済ませてください。就寝前、午後10時頃になったら水薬を飲みます。
検査当日朝の腸管洗浄剤の服用
検査の6〜4時間前に、腸管洗浄液を飲み始めます。
1.8リットルの水に溶かした前処置用の腸管洗浄液を、1〜2時間かけて数回に分けて飲んでいきます。服用から約1時間で、排便が頻回になり、水のような便が数回排泄されます。2時間ほどたつと、便意が落ち着いてきます。
当クリニックでは、体への負担を減らすために、前日の下剤をなくし、腸管洗浄剤の量も半分〜2/3程度で済む前処置薬を使用しています。また、液体が飲むのが苦手な方には錠剤の前処置薬も選択いただけます。
来院から検査開始までの流れと時間

洗浄液の効果が落ち着いたら、検査30分前までに来院します。
受付と最終排便の性状チェック
受付を済ませ、最終排便の性状チェックを行います。
5〜8回の排便で、透明で黄色の水のような便になりましたら検査可能です。検査着に着替えて、個室の待合室で待機してください。検査中に軽い鎮静剤を使用するので、自分で車を運転して来院するのは避けてください。
点滴・鎮静剤の投与
ベッドに横になって頂き、ご希望の方には点滴しながら鎮静剤を行います。
鎮静剤は、「ぐっすりと眠った状態」や「苦痛を取り除いてボーっとして画面を見ながらの状態」など患者さんの希望に応じて量を調整します。鎮静剤は2〜3分で効いてきますので、しっかりと効いた状態になったことを確認して検査を開始します。
検査後の回復時間と結果説明
検査が終わった後も、すぐに帰宅できるわけではありません。
リカバリー室での休憩時間
検査後は20〜30分程度、リカバリー室で休憩していただきます。
静脈麻酔をした方は、鎮静剤から覚めるまでしばらく安静にして頂きます。炭酸ガスを使用して検査しておりますので、お腹の張りは比較的早く解消します。横になる向きを変えたり、腹這いになったりすることで、お腹の炭酸ガスをより早く出してしまうことも可能です。
検査結果の説明時間
鎮静剤から覚めた後に、実際の大腸カメラ画像をお見せしながら検査結果をご説明致します。
次回の検査をいつ頃行えばいいかなどもお一人おひとり違いますので、そういったアドバイスもさしあげています。組織をとった場合には、病理結果が10日後頃に出ますので、その時期に再び受診してください。
検査後の注意点と帰宅時の制約

検査が終わったからといって、すぐに通常の生活に戻れるわけではありません。
当日中の運転や集中力を要する作業は避ける
当日中は鎮静剤の効き目が残っているため、車の運転など集中力を必要とする作業は避けましょう。
検査だけ受けた場合、飲食に特に制限はありません。ただし、ポリープを切除した場合は、刺激物や消化に良くないものは避けるようにしましょう。
仕事や外出の可否
鎮静剤を使用した場合、検査当日の仕事や外出には注意が必要です。
鎮静剤の効果が完全に切れるまでには時間がかかるため、重要な仕事や判断を要する業務は避けることをお勧めします。デスクワークなど軽い業務であれば、体調を見ながら行うことは可能です。
前処置の場所を選べる〜自宅かクリニックか
前処置薬の服用場所については、患者様の環境に合わせて選択できます。
自宅で前処置を行う場合
自宅の落ち着いた環境で前処置の腸管洗浄剤が服用頂けます。
お家でお薬を飲んだあと、移動中の便意が心配だと思いますが、洗浄剤の内服を開始して2〜3時間経ち、ひとしきり便が出てしまうと、後はあまり便意を感じなくなるので、電車などで来院できるようになります。ご自宅での前処置をご予約の方は、検査2日前までに前処置薬を取りに来て頂きます。
クリニックで前処置を行う場合
在宅での服用が不安な方、洗浄剤で腹痛の出たことのある方、便秘症の方、また遠方で移動が大変な方は、クリニックでの前処置をお勧めします。
医師・看護師が確認しながら洗浄剤を服用して頂けるので、安心して前処置を行うことが出来ます。また、こちらで便の状態を確認しながら飲んでいただくので、早く腸の中が綺麗になれば、前処置薬の量が少なくて済む場合もあります。
次回検査までの推奨間隔

大腸カメラ検査を受けた後、次回はいつ受ければよいのでしょうか。
異常なしの場合
大腸内視鏡で「異常なし」といわれている場合、40歳以上の方には年一度の便潜血検査による検診を継続することが勧められています。
便潜血を施行せず初めから大腸内視鏡を行う検診が導入される場合、異常がない場合の次の大腸内視鏡検査は5年後を目処に行うことが提案されています。
ポリープ切除を行った場合
大腸ポリープの治療を行った場合、多くの場合3年後の大腸内視鏡検査が勧められます。
ただし、小さなポリープを1〜2個切除したのみであれば、5年後の大腸内視鏡検査でもよいとされています。一方で、10個以上のポリープを切除した方や、20㎜以上の大きなポリープの内視鏡治療を行った方は、1年後の検査が推奨されます。
出典日本消化器内視鏡学会「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」(2020年)より作成
まとめ〜時間に余裕を持って検査を受けましょう
大腸カメラの検査時間は、検査そのものは15〜30分程度ですが、準備や回復時間を含めると数時間必要です。
検査3日前からの食事制限、前日の準備、当日朝の腸管洗浄剤の服用、来院後の受付・着替え・鎮静剤投与、検査本体、検査後の回復時間、結果説明まで、一連の流れを理解しておくことが大切です。
当クリニックでは、患者様が安心して検査を受けられるよう、前処置の場所を選べるようにしたり、体への負担が少ない前処置薬を使用したりと、様々な工夫をしています。初めて大腸カメラを受ける方や、仕事の合間に検査を受けたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
大阪消化器内科内視鏡クリニックでは、無料相談、LINE、予約、電話での問い合わせを受け付けています。
大腸カメラに関する疑問や不安がある方は、お気軽にお問い合わせください。経験豊富な消化器内科専門医が、丁寧にご説明いたします。
関連情報
著者情報
理事長 石川 嶺

経歴
| 近畿大学医学部医学科卒業 |
| 和歌山県立医科大学臨床研修センター |
| 名古屋セントラル病院(旧JR東海病院)消化器内科 |
| 近畿大学病院 消化器内科医局 |
| 石川消化器内科内視鏡クリニック開院 |

