胃カメラ検査の所要時間〜準備から終了まで徹底解説
胃カメラ検査の所要時間はどのくらい?
胃カメラ検査を受けるにあたって、多くの患者さんが「どのくらいの時間がかかるのか」を心配されます。実際の検査時間はわずか5〜15分程度ですが、来院から帰宅までの全体の流れを把握しておくことが大切です。
当院では、患者さんの不安を和らげるために、検査の所要時間や流れについて事前に詳しくご説明しています。

胃カメラ検査全体の所要時間は、鎮静剤(麻酔)の使用の有無や検査方法によって大きく変わります。一般的には来院から帰宅までトータルで60〜90分程度と考えておくとよいでしょう。
鎮静剤なしの場合の所要時間
鎮静剤を使用しない場合は、比較的短時間で検査が完了します。受付から検査終了、医師からの説明まで含めて約20〜30分程度で終わることもあります。
具体的な流れとしては、受付をしてから喉の麻酔などの準備に約10分、内視鏡の挿入から観察終了までが5〜15分程度、検査後の身支度や医師からの説明に5〜10分前後となります。
鎮静剤を使わない場合は検査後すぐに日常生活に戻れるメリットがありますが、のどの違和感や嘔吐反射に不安がある方は鎮静剤の使用をご検討いただくとよいでしょう。

鎮静剤を使用する場合の所要時間
鎮静剤を使用する場合は、検査中の苦痛が大幅に軽減される反面、前後の準備と回復の時間が必要になります。
受付から喉の麻酔などで約10分、点滴の準備に2〜3分、鎮静剤を注入してから効果が出るまで2〜3分ほど待ちます。検査自体は皆さんがうとうと眠っている間に進み、内視鏡挿入から観察終了まで5〜15分程度です。
検査終了後は回復室で15〜30分ほど、クリニックによっては1時間程度横になって休み、鎮静剤の効果がしっかり醒めてから医師の結果説明を受けます。
どう思いますか? 鎮静剤を使うと来院から帰宅までは合計で45〜60分程度、最大2時間程度の滞在時間を見込んでおく必要があります。

経口・経鼻など検査方法による時間の違い
胃カメラには、口から挿入する経口内視鏡と、鼻から挿入する経鼻内視鏡の2種類があります。それぞれで若干所要時間に違いがあります。
一般的には経鼻胃カメラのほうが経口よりもやや時間がかかる傾向があります。経鼻はスコープが細い分、挿入に慎重を要したり、胃の中を洗浄する水の出し入れに時間がかかったりするためです。
経口内視鏡は太めのスコープを使用するため操作がスムーズで検査時間が短くなりますが、嘔吐反射が強い方は苦痛を感じることがあります。
胃カメラ検査の具体的な流れと各ステップの所要時間
胃カメラ検査の流れを詳しく理解することで、不安を軽減し、心の準備をすることができます。ここでは、検査当日の流れを時間の目安とともに説明します。
私は消化器内科医として多くの胃カメラ検査を行ってきましたが、患者さんの不安を和らげるためには、検査の流れを事前に知っておくことが非常に重要だと感じています。
1. 受付・問診(約5〜10分)
来院されたら、まず受付を済ませます。初めて受診される方は問診票に記入していただきます。既往歴や服用中の薬、アレルギーの有無などを確認します。
当院では、WEBでの事前問診も可能ですので、来院前に済ませておくと当日の時間短縮になります。
2. 診察(約5〜15分)
医師による診察があります。胃カメラ検査が必要な理由や、検査方法(経口か経鼻か、鎮静剤の使用有無)について相談します。
検査前に不安なことがあれば、この時に医師に相談しておくとよいでしょう。
3. 前処置(約10分)
検査室に案内され、胃の中の泡を消す消泡剤を飲みます。その後、のどの麻酔を行います。経口内視鏡の場合はのどにゼリー状の麻酔薬を塗布し、経鼻内視鏡の場合は鼻の奥にも麻酔をかけます。
麻酔が効くまで3分程度かかります。この間、リラックスして待ちましょう。
4. 鎮静剤の投与(約5分・希望者のみ)
鎮静剤を希望される方は、点滴の準備をして鎮静剤を投与します。点滴の準備に2〜3分、鎮静剤が効いてくるまでに2〜3分程度かかります。
鎮静剤が効いてくると、うとうとした状態になり、検査中の苦痛や不安を感じにくくなります。

5. 内視鏡検査の実施(約5〜15分)
実際の内視鏡検査は、経口・経鼻どちらの場合も通常5〜15分程度で終了します。
鎮静剤を使用した場合は、ほとんどの方が眠っている間に検査が終わります。鎮静剤を使用しない場合でも、のどの麻酔と医師の丁寧な操作により、苦痛を最小限に抑えて検査を行います。
体に力を入れず、リラックスしていただくことで、より楽に検査を受けることができます。
6. 検査後の回復(約15〜30分・鎮静剤使用の場合)
鎮静剤を使用した場合は、検査後にリカバリールームで15〜30分程度休んでいただきます。鎮静剤の効果には個人差があるため、しっかりと覚醒するまでお待ちいただきます。
鎮静剤を使用しなかった場合は、この回復時間はほとんど必要ありません。
7. 検査結果の説明(約5〜10分)
検査終了後(鎮静剤使用の場合は覚醒後)、医師から検査結果の説明があります。内視鏡画像を見ながら、胃の状態や気になる所見について説明します。
質問があればこの時に医師に相談してください。
胃カメラ検査をスムーズに受けるためのポイント
胃カメラ検査をより短時間で、スムーズに受けるためのポイントをいくつかご紹介します。事前の準備と心構えで、検査の負担を軽減することができます。
私の経験上、事前準備をしっかりされた患者さんは検査もスムーズに進むことが多いです。
検査前日からの準備
検査前日の夜は、午後10時以降の飲食を控えてください。水分摂取は検査当日の朝2時間前までは可能です。
また、常用されている薬がある場合は、事前に医師に相談してください。特に血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)は、検査前に休薬が必要な場合があります。
当日の服装と持ち物
検査当日は、楽な服装でお越しください。特に首元や胸元が締め付けられない服装が理想的です。また、入れ歯をされている方は、検査前に外していただくことになります。
健康保険証、お薬手帳、診察券などの必要書類をお忘れなくお持ちください。
リラックスするための工夫
検査中は体の力を抜いてリラックスすることが大切です。緊張すると喉の筋肉も硬くなり、内視鏡の挿入が難しくなることがあります。
深呼吸をしたり、足の指先などに意識を向けたりすることで、リラックスできることがあります。

胃カメラ検査後の注意点と過ごし方
胃カメラ検査が終わった後の過ごし方や注意点について解説します。特に鎮静剤を使用した場合は、いくつか注意すべき点があります。
検査後の適切なケアは、体への負担を軽減し、早く日常生活に戻るために重要です。
鎮静剤を使用した場合の注意点
鎮静剤を使用した場合、効果が完全に切れるまでには個人差がありますが、通常2〜3時間程度かかります。そのため、以下の点に注意してください。
検査当日は車の運転や自転車の使用は避けてください。公共交通機関を利用するか、ご家族に送迎をお願いしましょう。
また、重要な契約や決断事項は、鎮静剤の効果が完全に切れてから行うようにしてください。
食事再開のタイミング
のどの麻酔が切れるまでは、誤嚥の危険性があるため飲食を控えてください。通常、検査後1〜2時間程度で麻酔は切れます。
のどの違和感がなくなったら、まずは常温の水分から少量ずつ摂取し、問題なければ柔らかい食事から再開してください。
検査中に組織検査(生検)を行った場合は、当日はアルコールや刺激物の摂取を控えていただくことをお勧めします。
検査後に気をつけるべき症状
胃カメラ検査は安全な検査ですが、まれに以下のような症状が出ることがあります。このような症状が現れた場合は、すぐに医療機関に連絡してください。
- 胸や腹部の強い痛み
- 嘔吐や吐き気が続く場合
- 黒い便や血便が出る場合
- 発熱
- 呼吸困難
当院では検査後のフォローも万全の体制を整えていますので、何か不安なことがあればいつでもご連絡ください。
胃カメラ検査の予約から検査までの流れ
胃カメラ検査を受けるための予約から検査までの流れについて説明します。事前に流れを把握しておくことで、スムーズに検査を受けることができます。
当院では患者さんの負担を最小限に抑えるため、予約から検査までの流れを簡略化しています。
検査の予約方法
胃カメラ検査は予約制となっています。電話または24時間対応のWEBから予約が可能です。
初めて受診される方は、まず診察を受けていただき、その後に検査の予約をすることになります。
当院では、お仕事や学校帰りにも通院しやすいよう、平日・土日祝日ともに9:00~17:00(土日祝日は14:00に終了することもあり)と幅広い時間帯で診療を行っています。
初診と検査を同日に行う場合
当院では、患者さんのご希望に応じて初診と胃カメラ検査を同日に行うことも可能です。その場合は、検査前の食事制限(検査の6時間前からの絶食)を守った上でご来院ください。
同日に検査を希望される場合は、予約時にその旨をお伝えください。
検査前の食事制限
胃カメラ検査は空腹状態で行う必要があります。検査の6時間前からは固形物の摂取を控え、検査の2時間前からは水分も含めて絶食してください。
朝一番の検査であれば、前日の夜10時以降の飲食を控えていただければ問題ありません。
検査の質を高め、安全に行うためにも、食事制限は必ず守るようにしてください。
まとめ:安心して胃カメラ検査を受けるために
胃カメラ検査の所要時間について、準備から終了までの流れを詳しく解説しました。検査自体は5〜15分程度と短時間ですが、鎮静剤の使用有無や検査方法によって、来院から帰宅までの全体の所要時間は変わります。
鎮静剤なしの場合は20〜30分程度、鎮静剤を使用する場合は45〜60分程度(最大2時間程度)の滞在時間を見込んでおくとよいでしょう。
当院では日本内視鏡学会認定の内視鏡専門医による高品質な内視鏡検査サービスを提供しています。患者さんの苦痛や不安を軽減するために鎮静剤(麻酔)を使用した「無痛内視鏡検査」を標準的に提供しており、経口だけでなく嘔吐反射の少ない経鼻内視鏡にも対応しています。
また、オリンパス社製の最上位機種「EVIS X1」を導入し、NBI(狭帯域光法)、RDI(赤色光観察)、EDOF(被写界深度拡大技術)などの先端技術を駆使して、消化管がんなどの早期発見に努めています。
胃カメラ検査は、胃がんをはじめとする消化器疾患の早期発見・早期治療に非常に重要な検査です。「辛い・苦しい」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、現在の技術では鎮静剤の使用や細径内視鏡の導入により、苦痛を最小限に抑えた検査が可能になっています。
健康維持のためにも、定期的な胃カメラ検査をお勧めします。当院では患者さん一人ひとりの状態や希望に合わせた検査方法をご提案していますので、お気軽にご相談ください。
詳細は大阪消化器内科内視鏡クリニックのホームページをご覧ください。
著者情報
理事長 石川 嶺

経歴
| 近畿大学医学部医学科卒業 |
| 和歌山県立医科大学臨床研修センター |
| 名古屋セントラル病院(旧JR東海病院)消化器内科 |
| 近畿大学病院 消化器内科医局 |
| 石川消化器内科内視鏡クリニック開院 |

