大阪で痛くない胃カメラ検査〜鎮静剤で実現する無痛内視鏡
胃カメラ検査に対する不安を解消〜鎮静剤の力
胃カメラ検査と聞くと、多くの方が「痛い」「苦しい」というイメージを持たれるのではないでしょうか。喉の奥にカメラを入れる際の不快感や、検査中の緊張感が大きな障壁となっています。
私は消化器内科医として、これまで数多くの内視鏡検査を行ってきましたが、患者さんの「検査への恐怖心」が健康管理の大きな妨げになっていることを日々実感しています。特に胃がんのリスクが高まる40代以降の方々にとって、定期的な胃カメラ検査は非常に重要です。
では、この「苦しい」というイメージを払拭し、安心して検査を受けていただくにはどうすればよいのでしょうか?
その答えが「鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査」です。
現在の医療技術の進歩により、胃カメラ検査は昔ほど苦痛を伴うものではなくなっています。特に鎮静剤(静脈麻酔)を使用することで、ウトウトと眠るような状態で検査を受けることができるようになりました。
「気づいたら検査が終わっていた」という感想をいただくことも珍しくありません。
鎮静剤を使った胃カメラ検査とは?
鎮静剤を使用した胃カメラ検査とは、検査前に静脈から鎮静剤を注入し、患者さんをリラックスさせた状態で行う内視鏡検査のことです。
この方法では、完全に意識がなくなるわけではなく、「ウトウトした状態」で検査を受けることができます。嘔吐反射や不安感が抑えられるため、検査中の苦痛を大幅に軽減できるのが最大のメリットです。
使用される主な鎮静剤
内視鏡検査で使用される鎮静剤には主に以下のようなものがあります。
- ミダゾラム:最も一般的に使用される鎮静剤で、短時間作用型の睡眠導入剤です。
- プロポフォール:作用発現が早く、覚醒も速やかな特徴を持つ鎮静剤です。
- ペチジン:鎮痛効果を持ち、嘔吐反射を抑制する効果があります。
当院では患者さんの年齢、体重、既往歴などを考慮し、最適な鎮静剤と投与量を決定しています。安全性を最優先に考えた上で、できるだけ苦痛の少ない検査を心がけています。
鎮静剤を使用することで、患者さんの体が自然とリラックスするため、内視鏡の挿入や操作がスムーズになります。これにより検査時間が短縮されるだけでなく、より精度の高い検査が可能になるのです。
「検査が怖い」という理由で胃カメラを避けていた方にとって、鎮静剤の使用は大きな福音となるでしょう。
鎮静剤使用の胃カメラのメリット・デメリット
鎮静剤を使用した胃カメラ検査には、いくつかのメリットとデメリットがあります。検査を受ける前に、これらを理解しておくことが大切です。
メリット
- 苦痛の軽減:嘔吐反射による不快感がほとんどなく、リラックスした状態で検査を受けられます。
- 精神的不安の軽減:検査への恐怖心や緊張感が和らぎます。
- 検査精度の向上:患者さんがリラックスしているため、医師は細部まで丁寧に観察できます。
- 次回検査への抵抗感低下:良い経験となり、定期検査を継続しやすくなります。
特に初めて胃カメラを受ける方や、過去に苦しい思いをした経験のある方には、鎮静剤の使用をおすすめしています。
デメリット
- 検査後の休息が必要:鎮静剤の効果が完全に切れるまで、30分〜1時間程度の休息が必要です。
- 当日の車・バイク運転禁止:鎮静剤使用後は、当日の車やバイクの運転ができません。
- まれに副作用:呼吸抑制や血圧低下などの副作用が生じる可能性があります。
- 費用の追加:鎮静剤の使用により、若干の追加費用が発生することがあります。
当院では、鎮静剤使用後の患者さんの状態を慎重に観察し、安全に帰宅できるまでしっかりとサポートしています。
どうしても当日に車の運転が必要な方や、鎮静剤を使用できない持病をお持ちの方には、経鼻内視鏡という選択肢もご用意しています。鼻から細い内視鏡を挿入するため、嘔吐反射が起こりにくく、鎮静剤なしでも比較的楽に検査を受けられます。
あなたの状況に合わせた最適な検査方法を、ぜひ一度ご相談ください。
大阪消化器内科・内視鏡クリニック難波院の無痛内視鏡の特徴
当院では、患者さんの不安や苦痛を最小限に抑えるため、最新の設備と技術を導入した無痛内視鏡検査を提供しています。
内視鏡専門医による高精度な検査
当院の胃カメラ・大腸カメラ検査はすべて、日本内視鏡学会認定の内視鏡専門医が担当しています。豊富な経験と知識を持つ専門医による丁寧な検査で、小さな病変も見逃しません。
特に胃がんや大腸がんは早期発見が重要です。内視鏡専門医の目で確実に診断することで、早期治療につなげることができます。
最新の内視鏡システムを導入
当院ではオリンパス社製の最上位機種「EVIS X1」を導入しています。この最新システムには、以下のような先進技術が搭載されています。
- NBI(狭帯域光法):粘膜表層の毛細血管や微細模様を強調表示
- RDI(赤色光観察):粘膜深層の血管や出血の可視性を向上
- EDOF(被写界深度拡大技術):焦点範囲の広い画像をリアルタイムで取得
これらの技術により、従来では発見が難しかった微小な病変も鮮明に観察することができます。大学病院に劣らない高精度な診断が可能となっています。
さらに、GEヘルスケア社製の「16列CT装置 Revolution ACT」も導入しており、全身の断層像や3Dの立体像を鮮明に取得できます。内視鏡検査と合わせて、より総合的な診断が可能です。
鎮静剤を用いた無痛検査の徹底
当院では、患者さん一人ひとりの状態に合わせて適切な鎮静剤を使用し、苦痛を最小限に抑えた検査を実施しています。
鎮静剤の量は、年齢や体格、既往歴などを考慮して慎重に決定します。「眠りすぎず、かといって苦痛も感じない」絶妙な量の調整を心がけています。
検査中は血圧や酸素飽和度などのバイタルサインを常時モニタリングし、安全性を最優先に考えた検査を行っています。
胃カメラ検査はどんな人が受けるべき?
胃カメラ検査は、以下のような方に特におすすめします。
- 40歳以上の方:胃がんのリスクが高まる年齢です
- 胃の不調を感じる方:胃痛、胸やけ、もたれ感、食欲不振など
- ピロリ菌感染が判明している方:胃がんリスクが約5倍に上昇します
- 家族に胃がん患者がいる方:遺伝的要因でリスクが高まります
- 過去に胃炎や胃潰瘍と診断された方:定期的な経過観察が必要です
特にピロリ菌に感染している方は、胃がんを発症するリスクが5倍に上がるという報告があります。ピロリ菌検査で陽性と判明した方は、胃の状態を確認するために胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
胃の不調がなくても、40歳を過ぎたら2年に1回程度の定期検査が理想的です。胃がんは初期症状に乏しいため、症状が現れてからでは進行している可能性があります。
あなたは自分の胃の状態をどれくらい把握していますか?
健康診断でバリウム検査を受けている方も多いと思いますが、バリウム検査では発見できない小さな病変も、内視鏡検査なら見つけることができます。より確実な検査を希望される方は、ぜひ胃カメラをご検討ください。
初めての方でも安心!胃カメラ検査の流れ
初めて胃カメラを受ける方は、検査の流れが分からず不安に感じるかもしれません。ここでは、当院での胃カメラ検査の流れをご説明します。
検査前の準備
- 食事制限:検査当日は朝食を抜いていただきます。水分は検査2時間前までなら少量摂取可能です。
- 服薬について:常用薬がある場合は、事前に医師にご相談ください。特に血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)は、検査前に休薬が必要な場合があります。
- 来院時間:予約時間の15分前にはご来院ください。
検査当日の流れ
- 問診・説明:症状や既往歴をお聞きし、検査の内容や鎮静剤についての説明を行います。
- 前処置:胃の中の泡を消す薬を飲んでいただきます。
- 鎮静剤の投与:静脈から鎮静剤を注入します。徐々にウトウトした状態になります。
- 検査実施:リラックスした状態で内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸を観察します。検査時間は約5〜10分程度です。
- 回復・休息:検査後は回復室で30分〜1時間程度休息していただきます。
- 結果説明:鎮静剤の効果が切れた後、検査結果の説明を行います。
鎮静剤を使用した場合、検査後はしばらく眠気が残ることがあります。当日は車やバイクの運転はできませんので、公共交通機関をご利用いただくか、ご家族に送迎をお願いしてください。
当院では、検査後のフォローも万全です。精密検査や治療が必要な場合は、高度医療機関と連携し、適切な医療を提供します。
まとめ:安心して受けられる胃カメラ検査を
胃カメラ検査は「痛い」「苦しい」というイメージがありますが、現代の医療技術の進歩により、そのイメージは大きく変わりつつあります。特に鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査は、患者さんの負担を大幅に軽減し、より精度の高い検査を可能にしています。
当院では、日本内視鏡学会認定の内視鏡専門医による高精度な検査と、最新の内視鏡システムによる精密な診断を提供しています。患者さん一人ひとりに合わせた鎮静剤の使用で、苦痛を最小限に抑えた検査を実現しています。
胃がんは早期発見・早期治療が何よりも重要です。特に40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的な検査をお勧めします。
「検査が怖い」という理由で胃カメラを避けていませんか?
鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査なら、そんな不安も解消できます。あなたの健康を守るため、ぜひ一度ご相談ください。
大阪消化器内科・内視鏡クリニック難波院では、患者さんの不安や苦痛に寄り添い、安心して検査を受けていただける環境を整えてお待ちしております。
詳しい情報や予約については、大阪消化器内科・内視鏡クリニック 難波院の公式サイトをご覧ください。あなたの健康を守るお手伝いをさせていただきます。
著者情報
理事長 石川 嶺
経歴
近畿大学医学部医学科卒業 |
和歌山県立医科大学臨床研修センター |
名古屋セントラル病院(旧JR東海病院)消化器内科 |
近畿大学病院 消化器内科医局 |
石川消化器内科内視鏡クリニック開院 |